心学書の古文書翻訳本を出版しました

心学書の古文書翻訳本を出版しました

このたび、古文書翻訳本の第4弾をAmazonにて
電子書籍および紙書籍(ペーパーバック)出版いたしました。
タイトルは
『江戸時代の人はどんなことで悩んでいたの?
~お悩み相談 江戸時代版~  古文書『賣卜先生糠俵』現代語訳』です。
江戸時代の人はどんなことで悩んでいたの?(小).jpg

『賣卜先生糠俵(ばいぼくせんせいこぬかだわら)』
という古文書に出会ったのは、古文書蒐集を始めたばかりの2020年でした。
そのときは古文書というものをよく知らなかったので、
入手したのは写本でした。
昔の誰かが書き写したものですから、全然読めずに簡単にギブアップ。
そのまま放置していたところ、2~3年して原本を手に入れることができたのです。

写本を入手したときは大学の論文のテーマ選定に四苦八苦していた頃でした。
歴史学においての論文というのは、事実に基づいたものを検証していきます。
しかし私の場合は、歴史上の出来事には
人の心理というものが必ず関与しているはずだから、
その観点から論文を書きたかったのですが、
それは無謀なことだと思い知らされるのです。

結局論文は心理とはまるでかけ離れたものに落ち着きましたが、
今の日本を見てみると
昔のことを知り、今と比較し、そして原点回帰する、
それが非常に大切なことだと確信する毎日で、
そこには人間の行動を裏付ける心理、
そしてそれがどういった意味を持つのかという真理、
このふたつの「しんり」について知ることも
また欠かせないことだと感じます。

前置きが長くなりましたが、
今回の書籍はさまざまな人がそれぞれの悩みを
占い師と称する賣卜先生(ばいぼくせんせい)に相談し、
その答えからこの世の真理を知るというコンセプトの
江戸時代の心学書、『賣卜先生糠俵』を現代語訳したものです。

相談例は帯にも記載させていただきましたが
・私はどちらの人を結婚したらいいの?
・楽しいことが見つかりません
・酒に飲まれないためにはどうすればいいですか
といったものをはじめとし、
・生計を立てる心構えを教えてください
・短気を直すにはどうしたらいいですか
・願いを叶えるためにどの神仏にお願いすればいいですか
のような現代にも通じるものも多数あります。

しかしその答えはありきたりのものではなく、
想像を絶する深い教え、
つまり「真理」を知ることができるようになっているのです。

現代人に不足しているものの中に
「道徳」「想像力」があると思うのですが
そのふたつがこの書物からじっくり養うことができると
自信を持っておススメいたします。

できるだけ平易な言葉を使おうと心がけましたが、
漢文の引用や安永6年当時のモノなどはそのまま訳す以外の
方法はなく、全体としてそれなりに古い時代感は
残さざるを得ませんでした。
ですから、簡単心学書といっても完璧に大人向けの書物なのです。

病んだ現代人・お疲れの現代人に
速効性のあるものを提供できるわけではありませんが、
心のありかたや思考を変えるコツなど、
小さなヒントをここから得て頂ければ嬉しく思います。

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表紙は想像を超えたカワイイものに仕上がった超自信作です。
紙の書籍はいつもの如く少し色味を変え、
グレーの部分が微妙にグリーンがかっていて
さらに良い雰囲気に出来上がりました!

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