往来物をおススメしたい理由
古文書くらぶでは、受講者様がテキストを複数の中から
選んでいただくという形式をとっています。
これは、
過去に見てきた古文書講座でのテキストがどれも難解で、
同じような種類のものに偏っている傾向があったためです。
古文書には、もっと読むのが容易なものや、
楽しい内容のものもあるのですが、
そうしたものを学べる講座はほとんどありません。
ですから、
難しいものを読みこなす技術向上を目指すのではなく、
まずは内容を重視して、その次に読解力アップ
というスタイルにしているのですが、
その中でも、中級コースで使用する「往来物」は
どの方にもぜひ一度は読んでいただきたい、
一番力を入れておススメする古文書なのです。
なぜなら、
往来物というのは寺子屋で子どもが学ぶ教科書ですから、
そのどれもが日本という国の素晴らしさについて
たいへんシンプルでわかりやく書かれており、
つまりこうした「愛国心」こそが
今この現代における日本人にとって
本当に必要なものではないかと
気づかせてくれたからです。
愛国心というとドン引きされるかもしれませんが、
言い換えれば、
日本の良さを理解しましょう実感しましょう
ということなのですね。
正直なところ、はじめはそうした点については
まったく重きを置いていなかったのですが、
HPでご紹介するために往来物をすべて読んでみて、
これらが言いたかったのは、
日本という国を誇りに思いましょう、
いうことなのだと気づいたのです。
つまり、子どものうちに日本の良さを教えることが、
昔は当たり前の感覚だったというわけです。
現代では学校でも日本という国について教えませんし、
日本の起源に関することが神話として語り継がれていることや、
天皇の祖先が神様と言い伝えられていることについても、
学ぶ機会はありません。
実はそうしたことが最近非常に重要視されるようになってきていて、
今を生きるわたしたちにとってもっとも必要なことは
日本という国を知り、守っていく意識なのだと
耳にする機会が多くなっているのです。
ですから、もう一度日本をよく見直して
日本の良さを再発見するには、
この往来物というジャンルは最適だと思うのですね。
また、書道の観点から見ても文字の美しさは一級品ですし、
くずし方の流麗さはどれもお見事なのです。
今となっては、自分が一番この往来物をやりたかったのだとわかり、
個人的に大好きなジャンルですので
種類も豊富に取り揃えていますから、
ぜひ多くの方にトライしていただきたいと強く願っているのですよ。
内容・文字、そして昔と今の教育内容の対比など、
あらゆる観点からみても、もっとも大きな学びとなるのが
この往来物といっても過言ではないかもしれません。
ぜひ一度お試しいただけましたら嬉しく思います。