古文書講座「上級コース」の古文書『豆腐百珍』ご紹介

古文書講座「上級コース」の古文書『豆腐百珍』ご紹介

今回は「上級コース」のテキスト、
『豆腐百珍』をご紹介します。

古今東西、人間が関心を持つものはなんといっても食べ物。
古文書にも食べ物に関するものがたくさんあります。
その中でも、豆腐を使った料理をその調理方法も含め
100種類集めたこの『豆腐百珍』は、
レシピ本としてはもっとも有名なもの。

江戸時代に使われていた食材には、
現在使われていないものが実は意外と多かったりしますが、
豆腐はそっくりそのまま現在でもメジャー選手。
ですから、ここに書かれたレシピは手間ひまを惜しまず、
ほかの材料と調理器具が揃えば、一応調理できるはずです。

一見、レシピは文章も長くありませんので、解読が簡単そうに感じます。
けれどもそうした手軽さと引き換えに、ものすごく必要とされるのが想像力です。
行間を読むといいますか、イメージしなくてはよくわからないことが、
一般的な古文書よりもはるかに多いのです。

調理の順番、調理器具の違い、火加減の違い、各々の調理時間、材料の分量・・・。

私自身、解読していて想像するのにとても疲れたのですね。
ですから、普段料理をあまりしない人には、
予想以上に難解な書物となってしまいますので、
料理好きの方にぜひおススメしたいと思います。
レベルは上級コースの中から下くらいといったところでしょうか。

メニュー