古文書講座「中級コース」の古文書『瓜生氏日本国尽7南海道編』ご紹介
今回は「中級コース」のテキスト、
『瓜生氏日本国尽』から、南海道編をご紹介します。
全8巻中の7巻目になります。
南海道という言葉にあまり馴染みがないのですが、
四国の4県と淡路、そして和歌山県の6か国を指します。
地図を見ると一目瞭然ですね。
和歌山県が近畿に入らず、南海道に含まれるというのが、
現代人からすると不思議な感覚。
この南海道編の特徴は、山と川の名前が非常に多いこと。
読み方はいたって簡単なのがせめてもの救いですが、
広く知られていない固有名詞を
ひとつひとつ確認していく作業は少し大変かもしれません。
ちなみに、四国八十八箇所巡礼に関しては
どういうわけかまったく記載がないので、
それを楽しみにしているとガッカリします。
ですが、土地の形をわかりやすいものに例えたり、
日本の古い歴史に関する記述もちりばめられたりと、
土地勘がなくとも楽しめるような工夫がほかの巻以上に
強調されているのが面白いところ。
南国ならではの名産品が多く、現代でもそのまま
特産品として名が知られているものもいくつかあります。
難しい字もなく読みやすいので初心者でも大丈夫。
ぜひチャレンジしてみてください。全13回。