古文書講座「中級コース」の古文書『瓜生氏日本国尽4北海道編』ご紹介

古文書講座「中級コース」の古文書『瓜生氏日本国尽4北海道編』ご紹介

今回は「中級コース」のテキスト、
『瓜生氏日本国尽』から、北海道編をご紹介します。
全8巻中の4巻目です。

いわずもがな北海道はこちらですが、
北海道地図.jpg
現在との決定的な違いは「北方領土」が含まれていることですね。
ここを含め、全部で11地区(現在の振興局に近い)に
分けて説明されています。

北海道の地名はアイヌ語由来のものがたいへん多く、
この古文書が書かれた明治5年当時とは表記も大きく変化し、
さらに消滅したものも多くあるため、
道民である私ですらも山や川の特定に四苦八苦しました。
むしろ、土地勘のない方のほうが妙なこだわりがないため、
楽しく読み進めることができるかもしれません。

また、開拓前の大地が広がっているイメージに終始していますので、
旅をしているような楽しさは、ほかの巻以上に感じることができるはず。

そして、一番の目玉はラストに登場する北方領土。
現在はその様子を詳しく知ることができませんが、
当時はまだ日本の一部でしたし、未開拓の北海道に属していたので、
その原始的な風景は少ない記述の中からでも充分想像できますし、
日本の領土の一部なのだと改めて気づかされます。

全29回と長期戦になりますが、
山登りや自然探索のお好きな方、
そして北海道が大好きな方におススメの一冊です。

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