古文書講座「中級コース」の古文書『風月往来』ご紹介
今回は「中級コース」のテキスト、
『風月往来』をご紹介します。
一般的な往来物の多くが
名所や土地を取り上げて説明していくのに対し、
この『風月往来』は
月ごとにその時節ならではの出来事や行事を織り交ぜながら、
誰かに送る手紙の書き方の見本のような形式になっています。
そのため、読んで楽しむ内容というよりは、
「候文」に慣れ、「レ点」を繰り返し学び、
昔ならではの難解な言葉にも触れていくといった、
古文書学習の王道の題材となっています。
さらに文字が太目の勘亭流に近く、見た目に圧迫感があるため、
決してお気軽に臨めるようなタイプのものではありません。
ですから、中級コースといってもほぼ上級、
と捉えていただいたほうがよいかと思います。
かなり読めるようになって自信のついた方が、
難易度の高いものにチャレンジしたい場合におススメの一冊。
ですが、これを読破できれば、その後の古文書を読むのが
間違いなくラクになるはずですので、
上級へのステップアップをお考えの方は
ぜひ臆することなくトライしていただきたいと思います。
全12回分。