古文書講座「初級コース」の古文書ご紹介『広益秘事大全』第3回目

古文書講座「初級コース」の古文書ご紹介『広益秘事大全』第3回目

古文書講座「初級コース」の古文書ご紹介、
『広益秘事大全(こうえきひじだいぜん)』(嘉永4年:1851年)
第3弾です。

今回は、第3章「経験灸治類」。

ここでは、家庭でできるお灸についての基礎知識が書かれています。

お灸というと、今ではあまり馴染みがなくなってしまいましたので、
なんとなく高齢者がするものというイメージがありますが、
昔は自宅で簡単にできる養生法のひとつで、
子どもにもお灸をするほどポピュラーなものでした。

この章では、身体中に点在するさまざまなツボにお灸をすると
どのような効果が得られるのかについて、
その場所とともに詳しく述べられています。

よく知られている「百会(ひゃくえ)」という頭のてっぺんにあるツボについては、
「物忘れ・脱肛・頭痛などに効く」と書かれていますし、
「合谷(ごうこく)」という親指と人差し指の間のツボは、
「手や肩の病によし」とあります。

医学的な要素が強いため、お灸や人体に関心がなければちょっと敬遠しがちですが、
第1章・第2章とともに読みやすくルビがたくさんふってありますので、
古文書がはじめての方でも学習は十分可能。
全5回分になります。

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